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さて、これまでモノや歴史でトリノおよびピエモンテを研究してきたこのページ。では、実際にここで生まれ育っているトリネーゼ、ピエモンテーゼとは一体どんな人たちなのか?一般によく言われているイメージや、ブジャネンという気質、そして現在活躍している有名人を中心に見ていこう。
■勤勉、無口、慇懃、保守的…イタリア人じゃ、ないじゃん
昔からよく働き、口数少ない、というイメージが強いと言われるピエモンテの人々。永遠のライバル、ミラノと比べてもいつも都会らしさが欠け、よりお堅い感じがつきまとうらしい。はたまた、"torinesi
falsi e cortesi"が表すとおり慇懃で保守的なイメージとも言われ……陽気で無邪気なイタリア人、のイメージとは正反対。勤勉、無口なんて日本人みたいだし、慇懃保守的なんてそれこそぶぶづけを勧めてくる京都人みたいだ。
そんなピエモンテの人々を表す表現として、なかでもよく使われているのはBogianenという言葉。先のサンレモ音楽祭で司会を務めたシモーナヴェントゥーラもインタビューで20年住んだトリノをいまだ誇りに思うとコメントするなかでBogianenの言葉を使っていた。
■戦場の動かない人々
では、ブジャネンとはどういう意味なのだろう。それを知るにはオーストリア継承戦争(世界史とった人、覚えているでしょうか、1740年から1748年のあの戦争です)にまでさかのぼる。この時、オーストリアとの戦いで前線にいたピエモンテの兵士達に"Bogianen"=動くなと言う命令が下ったのが、謂れの所以だという。動かない人々というブジャネンは、時を経て穏やかだが時として待ちの姿勢で自分達から動き出さない、あるいは疑り深く、慎重なピエモンテ人の気質を表す言葉となったらしい。
では、現在イタリアでは、どんなピエモンテ人達がそのブジャネンぶりを発揮しているのだろうか?
■ブジャネンな有名人
…「海の上のピアニスト」からテレビの父まで
芸能系
Luciana
Littizzetto 1964年トリノ生まれ
人気のコメディエンヌ。テレビだけでなく、映画や本も出している。室井滋が女優じゃなく女芸人だったらかなり似たキャラではないでしょうか。「ウチの犬、毎日一生懸命もう一匹とヤッてるとおもったら、なんとその相手もオスだったの。ホモ犬だったなんてー」とか書いているので、間違ってもお上品ではありませんが、笑えます。
Ezio
Greggio 1954年コッサート生まれ
告発系バラエティー番組のStriscia la notiziaの司会を務める2人組の片割れ。コメディー映画などにも出ていますが役者としてパッとしているわけではありません。それにしても、コッサートってどこですかね。
Elena
Barolo 1982年トリノ生まれ
そのStrisciaにはVelineという番組の合間に踊るだけというダンサー二人組みがいます。これはイタリア芸能界入りの最短距離とも言えるポストなので、多くの女子が応募しますが、現在のVelineを務めるのがこのブロンドの彼女。バローロという苗字からして100%ブジャネン。最近踊りも上手くなりました。
Subsonica 1996年 ムラッツィで活動開始
リベリトゥッティ♪と歌うブジャネン5人組ミュージシャン。2002年には大阪でツアーも。「Microchip
Emozionale」「UFO
」「Liberi
Tutti 」など日本でもCD発売中。日本語の公式ページ「スブソニ化計画」もあります。詳しくはそちらで。
Simona
Ventura 1965年ボローニャ生まれ
テレビタレント、現在は視聴率女として日曜日のサッカー番組を生で乗り切る超売れっ子です。今年はサンレモの司会もこなしました。生まれはボローニャですが、トリノ在住20年以上とか。
Paola
Barale 1967年クネオ生まれ
マドンナのそっくりさんとして注目され、キャリアをスタートさせたタレント。マドンナ自身イタリア系ですが、ほんと、そっくりです。ただ、彼女歌はへたくそ。少なくともマドンナ並みのショービジネスの才能があれば、もっと違ったのでしょうが…。
Piero
Chiambretti 1956年アオスタ生まれ
テレビの構成作家、司会者。今期も新しい番組がla7で始まったばかりです。トリノでは2軒のレストラン、ピッツェリアを経営。
F.lli La Cozza in corso Regio Parco 39 tel.
011.859900
Birilli Strada Val S. Martino 6 tel.011-8190567
Mike
Bongiorno 1924年ニューヨーク生まれ
テレビの父とも言われる業界のドン&超有名司会者。日本で言うと、永六輔とかそんな感じでしょうか。
この他朝の番組を担当しているMassimo
Gilettiなどがいます。
報道系
Gad Lerner 1954年ベイルート生まれ
キャスター、司会者。文化、社会系のお堅めのものによく出ている有名キャスターです。また、エッレモシャ(イタリアの巻き舌Rではなくフランス風のつぶれたR)と言えばこの人というくらいその文化人っぽい発音も魅力です。現在はヴィットリオ・ヴェネト広場の後ろにお住まいだとか。一度本人見ましたが、テレビと一緒でした。(当たり前)
Cristina
Parodi 1964年アレッサンドリア出身
メディアセットのニュース番組でキャスターをしております。安藤さんや桜井よしこみたいにバリバリキャスターオーラを出しているリリー・グルーバーよりは普通っぽい感じがして好感持てる美人。
学者、作家、文化人
Norberto
Bobbio 1909年トリノ生まれ
トリノが生んだ世界的哲学者。94歳でなくなったご長寿ブジャネンでもあり、上院議員も務めました。日本語に訳されている著作に「光はトリノより
」「グラムシ思想の再検討
」、「右と左―政治的区別の理由と意味
」など、多数。
Alessandro
Baricco 写真つき1958年トリノ生まれ
今、散文作家としては最も人気のある一人。レプブリカ紙に音楽評論家として記事を書き出し、その後スタンパ紙で文芸評論の編集者として活躍。その後作家に。作品に日本を舞台にした「絹
」、トルナトーレ監督で映画にもなった「海の上のピアニスト
」など。
Primo
Levi 1919年トリノ生まれ
作家。ユダヤ人として、戦時中はパルチザンとして戦い、捕虜となった後はアウシュビッツ収容所にも送られた。生きてトリノに帰るも40年以上も経て自ら命を絶った。著作に「溺れるものと救われるもの
」「今でなければ
いつ 」「アウシュヴィッツは終わらない」「休戦
」などがあり、日本にも多くの書物が翻訳されている。
*NHKのETVスペシャル(たまたまトリノで衛星放送を通じて見ました)でも特集され、その際案内人としてレヴィの足跡をたどった作家、徐
京植氏による「プリーモ・レーヴィへの旅
」も出版されている。
Ugo
Nespolo 1941年ビエッラ生まれ
アーティスト、デザイナー。現在ポルタ・スーザ駅近くに大きなスタジオを構えています。2006年に向けて建設中の地下鉄ですが、この駅の壁画デザインを担当。作品はブジャネンな感じがあまりしない色鮮やかなモノが中心。
…と探してみると、いろいろなところで活躍中のブジャネンたち。
イタリア旅行の際テレビを見ても、言葉が分からないからつまらない!と言う人は多いと思いますが、画面でブジャネンを見かけたら、「あ、頑張ってるな」と心の中で応援してあげてくださいね。(なんて)
もちろん、この他にもフィアット会長のジャンニ・アニエリ、工業デザインのジュジャーロなどの大物もいますが今回は独断と偏見で省かせていただきました。
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